惑星と文明 20-003 時間は砂となって降り積もる

タイトルをクリックあるいはタップした先で画像を拡大することができます / メヒコシティの空気の密度が薄いのに気づいたときタクシーは旧市街地のグランオテルを目指していた。それからずっと意識はぼんやりしていたのかもしれない。直裁な紫外線が水分を含まぬ大気をまっすぐ進み空気遠近法が存在しない空間にも翻弄された。そして湿度を再び感じたのは三日後砂漠から海へ下る途中だった。あれから二十数年、わたしはずっとぼんやりしたままかもれしない。

惑星と文明 20-002 時間は砂となって降り積もる

タイトルをクリックあるいはタップした先で画像を拡大することができます / この屋根、この柱、この壁を見つけて安堵した。砂の世界を歩きつづけて、人が人として安住できる場所にほっとしたのだ。人が住むべき建物ではないのは知っているが懐かしくさえ思ったのである。

Past Light 20-006 漂着

タイトルをクリックあるいはタップした先で画像を拡大することができます / 植物だろう。しかし名前は知らない。誰かが持ってきたものではないだろうから流れついたのだろう。どこから? どうやって? わからない。なぜ、こんな姿で。どうして私と出会ったのか。

Past Light 20-005 桟橋にて

タイトルをクリックあるいはタップした先で画像を拡大することができます / ずっと私は水に落ちた自分を想像して身構えていた。馬鹿らしいけれど、ずっと怯えていた。落ちたら泳げばいいし、ここは泳ぐほどもない深さなのに。この世ではないものを海面に見ていたのだ。

Past Light 20-001 ある壁

タイトルをクリックあるいはタップした先で画像を拡大することができます / 光との出会いは数多くの偶然とほんの一握りの必然に左右され、その光について思う時すでに過去のものになってこの世には存在しない。そして二度と出会えないのだった。まだ季節は冬だが、ここには春が兆していた。

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