惑星と文明 20-003 時間は砂となって降り積もる

タイトルをクリックあるいはタップした先で画像を拡大することができます / メヒコシティの空気の密度が薄いのに気づいたときタクシーは旧市街地のグランオテルを目指していた。それからずっと意識はぼんやりしていたのかもしれない。直裁な紫外線が水分を含まぬ大気をまっすぐ進み空気遠近法が存在しない空間にも翻弄された。そして湿度を再び感じたのは三日後砂漠から海へ下る途中だった。あれから二十数年、わたしはずっとぼんやりしたままかもれしない。

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