Anthurium / アンスリウム
ひとりきりがもしかしたら一番心地よいのかもしれない。そう言い切る自信はないが、そう考える自分もいるといったありさま。そして、取り立てて話題はないが、一言も発しないままなのも落ちつかない状況というものがある。独り言でなく、会話についてだ。たぶん、これと同じなのだ。さて、どうしたものかとアンスリウムを見るといつも思う。取り立てて好きな花ではないし、プラスチックのような質感と単純極まりない赤い色が特徴の品種仏炎苞はむしろ嫌悪感すら感じるのだが素通りできないものがある。異質である。異様である。美しい。生々しい。淫靡もしくは卑猥かもしれない。植物であるため許されている。
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